結婚ラプソディ
「ところでナツ、水間さんのどこが好きなの?」

「えー!!それを聞く?」

ナツはグラスをテーブルに置いた。

「だって、どうせなら同級生とか少しだけ年上の先輩とかの方が話が合うんじゃない?」

水間さんは私と同い年。
どう考えても保護者同然だと思うんだけど。

「…多分、お兄ちゃんと同類の人だから」

私は返答に困った。
なんなの、それ。

「いつも優しく微笑んでいる人。
誰に対しても。
無償の愛を与えてくれる人なの」

ナツの言ってること、難しい。

「それと透がどう一緒なの?」

ナツは微笑んで

「困っている人がいたら損得関係なしに手を差し伸べるでしょ、お兄ちゃん。
先生も同じ。
そういう所が好きなの」

何となく、わかったような、わからないような。

「それってナツは元々、透の事が好きなの?」

ちょっとだけ、ヤキモチがむくむくと私の心の中に浮かんできた。

「お姉ちゃんの好きは恋愛感情でしょ?
私はどちらかといえば家族愛的な好き、よ。
お兄ちゃんに対してはね。
先生は…それ以上、もういいでしょ?」

ナツは手をひらひらさせた。
顔が赤い。

「で、水間さんに対しての恋愛感情って?」

ナツに意地悪してみる。

「お姉ちゃん!」

頬を膨らませたナツが可愛すぎ!!
もう少しだけ、弄らせて。

「だって、姉として気になるわ。
唯一、血のつながりがある妹だもの」

そう言うとナツは諦めたかのように語り始めた。

「…今までそれなりに恋愛をしてきたけれど。
もし自分が将来、子供を産むなら絶対に先生の子供がいいって思ったくらい、大好きなの。
今まで付き合ってきた人は残念ながらそう思った人はいない。
人としても、医師としても、大学の准教授としても。
どの立場の先生でも尊敬している。
そういう人と家庭を築いてみたいなって思ったの」

「それって恋愛通り越して結婚まっしぐらね」

ナツは顔を真っ赤にして

「お姉ちゃんも、恋愛通り越していきなり子供出来たじゃない」


それを言われたら何も言い返せないわ、私。
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