食わずぎらいがなおったら。
気になりすぎて上の空で、ミスった。
仕様のバージョンを書き換えるなんて、ありえないような、夢だったらいいと思うような大きいミスだ。
覚えてないけど、急いでいて、設定済みの香さんのPCで作業したことが何度かあった。あのときにやったんだ。
武田さんと香さんが田代さんに蒼白な顔で謝りを入れ、何人もの人が集まって調整をしてる。
その間、ほとんど何もできなかった。
田代さんが香さんを呼んだ。一瞬しーんとする中、会議室に行くと出て行く。
私も、と言ったけど、香さんに止められた。真奈のせいじゃない、だって。そんなはずないのに。
最初からきっとわかってたのに、私を責めなかった。なんでそんなに優しいの、怒ってよ。
帰りたくなんかないけどできることがわからずオロオロしている私に、平内さんが仕事を渡してくれた。
「大丈夫。トラブルなんてよくあるから」
なんでもないように言って、励ますように肩を叩いてくれる。
優しすぎるよ、平内さんも。
仕様のバージョンを書き換えるなんて、ありえないような、夢だったらいいと思うような大きいミスだ。
覚えてないけど、急いでいて、設定済みの香さんのPCで作業したことが何度かあった。あのときにやったんだ。
武田さんと香さんが田代さんに蒼白な顔で謝りを入れ、何人もの人が集まって調整をしてる。
その間、ほとんど何もできなかった。
田代さんが香さんを呼んだ。一瞬しーんとする中、会議室に行くと出て行く。
私も、と言ったけど、香さんに止められた。真奈のせいじゃない、だって。そんなはずないのに。
最初からきっとわかってたのに、私を責めなかった。なんでそんなに優しいの、怒ってよ。
帰りたくなんかないけどできることがわからずオロオロしている私に、平内さんが仕事を渡してくれた。
「大丈夫。トラブルなんてよくあるから」
なんでもないように言って、励ますように肩を叩いてくれる。
優しすぎるよ、平内さんも。