せめて、もう一度だけ
もう一度、ここから
あの修羅場から、もうすぐ2ヶ月。


世の中はクリスマス一色で、ただ歩いているだけでもウキウキしちゃうようなイルミネーションの光る街。


私は妊娠8ヶ月を迎えて、おなかはけっこう大きくなり、誰が見ても妊婦っていう体型になってた。


3月には、私もママになるんだなあ。


産婦人科の健診を終えて、今回も異常なしで、エコー写真をもらって帰る途中。


駅まで歩く途中にベビー用品店があって、ちょっと立ち寄ってみた。


「いらっしゃいませ」


店内は明るくて、商品が白やパステルカラーのものが多いせいか、見てるだけで幸せな気分。


すぐに必要になる肌着類は揃えたけど、もう少し大きくなってからのベビー服はまだ買っていなかった。


セールになっている夏服があったので、手に取ってみた。


赤ちゃん用品って、何でも小さくて、かわいい。


「何かお探しですか?」


「はい、えっと、少し大きくなってからのベビー服を買おうかなと思いまして」


「ご予定日はいつですか?」


「3月10日です」


「それでしたら、夏ごろには動きやすいロンパースがいいかもしれませんね。


涼しくなったら、肌着としても使えますし」


「そうですか、ありがとうございます」


店員さんのアドバイスを参考に、マリンカラーのロンパースを買った。


お店を出ると、いつも休憩する公園に向かった。


産婦人科から駅まで20分弱歩くけど、運動を兼ねてバスには乗らないようにしていた。


で、公園のベンチに座って、電話するのがいつもの習慣。


「もしもし」


この声を聞くと、ほっとする。





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