ビター・アンド・スイート
私の部屋に入ると、私の体をドアに押し付け、
もう一度頭を抱えて、くちづけをする。
明かりはまだつけていない。
深く唇を割って、唇を重ね、舌で口の中を探る。
舌を何度も絡めてくるので、苦しくなって、
「んんっ」と声を出すと、やっと、唇を離して、
「やっぱり、俺んちに連れ込むんだった。
高校生みたいに親の目を盗んでキスするのは恥ずかしい。」とふふと笑って、
私の身体を離した。
私は部屋の灯りをつけ、ドアとシロタさんから離れ、
バッグを置き、ベッド横にテーブルの前に座り込む。
私はドキドキして、口が利けない。
「ハヅキ怒った?」と私の顔を覗き込みながら、私の隣に座る。
私が首を横に振ると、安心したように、
「早く慣れてね。俺、キスするの好きだから。」
とチュッと、音を立てて、もう一度、私の唇を短く吸った。


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