ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる
それを手にしたお姉さんは、何かを受け入れるように大きく息を吐いた。

「春太は……その、なんて言うか。どんな感じだった?」

そのひと言には、お姉さんの気持ちが全て込められているようで。

改めて私がハルとすごした時間の重さを感じる。


「ハルは……ハルは。ずっと笑っていました」


私の言葉にお姉さんの目は涙で潤み、慌ててハンカチで拭う。

泣き虫なところも、ハルに似ているのかな。

「大人っぽく私を見守ってくれたり、どこか子供っぽいところもありました。いつも、素直でしたね」

無言で頷く彼女を見て、やっぱり私が一緒に過ごしたハルは、春太さんなんだな、なんて確信する。

「あの子は、どんな話しを?」

顔を上げたお姉さんの表情にはもう疑いの文字は見当たらなかった。

「彼には、北森町を案内してもらいました。中華屋さん雑貨屋さん。お姉さんの話もたくさん聞きましたし、学校の話も」

「そう」
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