ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる
「また、遊びに来てもいいですか?遠いから、しょっちゅうというわけにはいかないけど」

ハルの思い出を一緒に語れるのは、お姉さんしかいない。

「もちろんよ、いつでもいらして。あ、私もたまに実家に帰るから、その時にも会いましょうよ」

「はい、楽しみにしてます」

重たい工房のドアを開け、日の暮れかかった外に出る。

もう一度、お互い手を振り合って別れると、ジャリ、と音を立て一歩を踏み出す。

空は紫がかっていて、私の住む町のそれとは少し違う。

ハルも、どこかでこの空を見ているだろうか。


「さ、行こう」


足を早め、私の全てを受け入れてくれる彼のもとへ。
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