空の下で
……


え…ウソ……。


そんなに……そんなに悪いんだ。


そんなに……


「あ、お兄さん、明日心カテやろうかと思ってたんですけど……」


「柚姫1度昔やったんですけど、柚姫には心臓に負担かけるだけだから、やめといた方がいい……」


「なら、尿カテ取れるね」


でも誰がやるの……?


「あ、雪帰ったんだった……」


「なら俺がやりましょうか?」


「なら」


と言って、そのまま部屋に帰って脱がされた。


「柚姫、力抜いてゆっくり息吐けよ」


バルーンがしぼみ、抜かれていく。


「ハッ…イッイタイッ」


翔がぎゅっと手を握ってくれた。


抜けた時は涙が出た。


「お疲れ様」


って翔に言われて、また泣いてしまった。


「あ、お兄さんちょっと相談室に」


「あ、了解です、なら安静に翔君のいうこと聞くんだぞ」


頷いて、そのまま二人は出ていった。


少し経って、トイレに行こうと廊下に出た。


「あ、昔の資料を持ってきたからちょっと見ます?」


「はい」


翔とお兄ちゃんの声がする。
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