欲情プール
デザートプレートが運ばれて…
その一点に視線を奪われる!


もの凄く綺麗にデコレーションされたスイーツ達の中央には…

指輪が飾られてて。



「改めて、誕生日おめでとう。

最低な俺だけどさ…
俺はどうしても!
この先もずっと、茉歩と生きて行きたいんだ。

茉歩はいろいろと、許してくれたけどさ…
本当はまだ、傷が癒えてない事くらい解ってる。

だけどさっ、俺、今度こそ頑張るから!

だから…
もう一度、俺と人生を歩んで下さい。

って、気持ちを込めて…」




胸が…

切り裂かれて…!!


罪悪感とか謝罪のナイフで、めちゃくちゃに切り裂かれて!



ただただ、涙が…

止めどなく溢れた。




ごめん、聡…!

ごめん、
ごめんっ…
ごめんなさい…!!



その"ごめん"は、裏切ってしまった事だけじゃなく…

もう、戻れないから。


心も身体も、もう慧剛から離れられないから…!




聡は、人前でこんなに泣く私を初めて見て…
驚いた様子で、最初は戸惑ってたけど。

私が感動して泣いてると思って…
ずっと、ずっと、優しく慰めてくれてた。


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