欲情プール
そして。

ベッドでの私達は、相変わらず欲情に飲まれてて…
それどころか、どんどん狂的さを剥き出していた。


狂おしい感情は手に負えなくなってて…

愛してるっ…
違う!愛じゃない…!

そんな葛藤でおかしくなるほど。



「ぃやっ…!離れないでっ…!!」

度重なる絶頂の後、不意に身体を起こそうとした慧剛にしがみ付くと。


「っ…!

離れないっ…
だから俺をもっと求めてくれ!

身体だけじゃなく、っ……」

そう強く、強く、抱き締められる。


それはどう言う意味なの!?



だけどまたすぐに。

その体温ナシじゃ息も出来ないかのように…
息継ぎをするかのように。

我武者羅に、一心不乱に求め合う。



身体を、ぐしゃぐしゃに結んで…

絡めて、絡めて。


このまま私達の関係が絶対離れないように、解けなくなればいいのに…!




そんな私達は…

終わりを予感していたのかもしれない。







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