欲情プール
そんな露美と忙しい俺の結婚話は一向に進まず。

痺れを切らした両社長が新たに打ち出した策略は…
露美から通帳やカードを取り上げて勘当し、困ったところを俺が助けるといったものだった。


だけどその先は…

「あとは慧剛くんの洞察力を駆使してなんとか頼む」と、武生社長から丸投げされてしまう。


確かに洞察力は鋭いつもりだ。

幼い頃から常に周りの考えや状況を読まされてた俺は、期待に応えようといつも必死に読み解いて来たし…

物事を的確に判断出来れば、ベストな行動が取れる。
その結果、仕事では常に成功を収めて来た。


そう、失敗は許されない。


この家に生まれたからには…
親父を休ませるためには…
そして、華那を傷付けてまでこの道を選んだからには…

何としてでもこの婚約話を成立させて、目的を成し遂げなければならなかった。




そうして俺は、政略婚に不満を持つ同志として「対策を練ろう」と露美に近付き…
持ちビルのオーナーズルームに同棲する形で招き入れて、生活費を与えた。

露美にとっては、住居と金銭と味方が手に入る好条件でしかないし。
俺にとっても、1・2階が大崎不動産のため、彼女の動向を監視し易くて丁度良かった。
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