欲情プール
露美は若くて、華那ほどじゃないが綺麗な女で。
だけど高飛車で自分勝手で、先が思いやられはしたけれど…

今まで甘やかされて来た彼女にとって、勘当は相当ショックだっただろう。
そんな彼女を手懐けるのには、大して労を要さなかった。

それから洞察力と駆け引きを駆使して心を掴んだ俺は…
露美となら結婚したいと申し出て、ようやく婚約の合意に漕ぎ着けた。


ところが。

今まで何でも手に入れて来た露美は、与えられたものや簡単に手に入るものには魅力を感じないようで…
手に入らないものを欲しがるようになっていった。


結婚話が進むにつれて、だんだん俺の存在を疎むようになっていき…

なにか手を打とうとした矢先。
抱えてたプロジェクトが行き詰まって、それどころじゃなくなってしまう。


そして暇を持て余した露美は、最上階のスカイラウンジに出入りするようになって…

そこで、とある既婚者と出会ったようだ。


監視の目が行き届かない場面に備えて素行調査を入れてた俺は、その報告により2人の動向を知り得たものの…

既に露美の心は俺から離れて、手に入らないその男に奪われていた。
< 191 / 289 >

この作品をシェア

pagetop