欲情プール
だけど、そうも言ってられず…


「いやいや、なかなか手こずってるようだね。
慧剛くんなら、もっとさくっと進めてくれると思ってたんだがね」

痺れを切らした武生社長に、事を追い立てられる。


「ご期待に添えずすみません。
露美さんを大事に思うあまり、慎重に事を進めていました。
ですが、僕も早く結婚したいと思っているので、そのために尽力しているところです」

資金繰りに焦ってるんだろうけど…
自分はその娘にお手上げで、丸投げしといて勝手なもんだ。


とはいえ、どうしたもんか…

このままこの策略を続けて、茉歩を苦しめるわけにはいかないし…



茉歩とはあれから、何事もなかったように接してた。

だけど…


キスしようとした俺を、どう思ってるんだ?

途中で拒絶されたものの、嫌そうには見えなかったけど…
少しは意識してくれてるんだろうか?

いや、旦那の事で俺どころじゃないか…


なんて、俺の方がそれどころじゃないだろう!


とにかく、まずは露美と堀内を終わらせるしかない。

信用のおけない相手に婚約を口外したくはなかったが、この際その件で圧をかけるか…


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