欲情プール
「ごめんなさいっ…」

我に返った様子で俺の腕から逃れる茉歩。

同じく我に返った俺は、その手首を掴んで引き止める。


こんな策略のチャンスを逃してどうする。

ズキリと胸を痛めながらも、すぐにそう切り替えた。


茉歩は困惑の瞳で俺を見つめて、首を横に振ってはいたけど…

嫌がってるというよりは、何かと葛藤しているようで。


恐らく、不倫した旦那と同じような事をするのが許せないんだろう。

だとしたら…


「悪い、どうかしてた…
忘れてくれ」

これ以上の策略は茉歩を苦しめてしまう。



何やってんだ俺は…

自分がどうしたいのか、どうすればいいのか判らなくなってきた。


< 222 / 289 >

この作品をシェア

pagetop