欲情プール
「おはようございます。
堀内さん、ですよね?」

早速実行に移した俺は、少し戸惑ってるそいつに名刺を差し出して自己紹介を始めた。


「突然すみません。
そこの大崎不動産で専務をしている大崎慧剛です」


「あぁっ、貴方がっ…
妻がいつも、お世話になってますっ」


妻…

当然の挨拶なのに、自分のものだと位置付けした言葉に不快が走る。

しかもその存在を切り捨てようとしてるヤツに…
茉歩をこんなに傷付けてるヤツに言われたくない。


「いえ、こちらこそ。
奥様には本当に、色々《* *》とお世話になってます」

敢えて意味深に応えて、挑発的な笑みを浮かべると。

堀内は「えっ」と怪訝な顔を覗かせた。


「それと。
堀内さんには、うちの露美もお世話になってるようで…」

途端、そいつは目を見開いて動揺する。


そこで俺は、一番近くの会議室に移動を促した。

忙しい時間帯だろうが、そっちの都合に合わせる筋合いはない。


もうこれ以上勝手はさせないし…
これ以上、茉歩を傷付けるのは許さない。
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