欲情プール
なのに、どこか苦しそうな姿を前に…


「でもそれは…
思うように行かなかったのは…
利用だけじゃなかったからだ」

ついまた弁明してしまう。


そしてロビーで声掛けた日を振り返って。
無理してクールに振舞っていた茉歩を、ほっとけないと思った事を伝えながら…

ふと気付く。


そうだ、茉歩はそんな女だった。

しかも、さっきから何かを我慢しているようで…


もしかして、何を聞いても平気だというのは強がってるだけで…
俺に愛想尽きたわけでも、気持ちがないわけでもないんじゃ?

そう思ったら恨まれたいどころじゃなくなって、みっともなく弁明の言葉を続けた。


「そのうち…茉歩と過ごしてる内に。
だんだん利用なのか本音なのか、自分でも解らなくなって…」

気付けば好きになってた。
そう心に負担をかけそうになって…


「とにかく!
茉歩が欲しいと思ってた」

慌てて言葉を差し替えた。


「最低なのは解ってるし…
茉歩には本当に、すまなかったと思ってる」

だけど、もし茉歩が赦してくれるなら…


もし茉歩が、俺との未来を望んでくれるなら…
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