欲情プール
「どうしたの、慧剛…
これじゃ…」


困らせてるのは解ってる。

こんな事したって意味ない事も解ってるけどっ…


「ごめん…
茉歩を独り占めしたかった」

たとえ一時凌ぎでも、もうあいつに抱かせたくなかった。


逆に茉歩は…

こんなに俺を求めてるくせに、微塵も独占したいと思わないのか?


「茉歩は…
俺がこのまま、露美のものになっても構わないのか?」

「構うも、構わないも…
最初から慧剛はあのコのものじゃない」

「そうじゃなくて。
俺に…

愛はない?」


奪う気になってた俺は、ダイレクトにその言葉を投げかけた。

ほんの少しくらいあるだろう!
頼む、あると言ってくれっ…


驚いた茉歩は、徐々に困惑を強めて。

「そんなの、解らないよ…」


解らないっ?

だけどその瞳は切なげで…
しかも否定しなかった。


「じゃあ今考えろ」

もう本音を追及せずにはいられない。

その身体はいつだって愛を叫んでて…
抱き合えば愛しかないようで…

だとしたら俺と一緒で、関係上口に出来ないだけじゃないのか?
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