興味があるなら恋をしよう−Ⅰ−
心の整理をなるべく早くつけて、動揺から早く立ち直りたい。貧血で倒れるなんて…寝不足だけど、有り得ない。本来の私は病気や不健康とは無縁なんですから。よく食べ、よく寝る、よ。
その部分がちょっと…不足したのよ。
はぁ。思いも告げないまま失恋か…。よくある事と言えばよくある事かな。
フロアに戻ると早速話し掛けられた。
「あっ、藍原さん、もう大丈夫なんですか?びっくりしました。色々。でも、冗談だったんですよね、もう、本当、びっくりしました」
「ごめんなさい。何だかよく解らないけど、ごめんなさいね」
「そうですよね、坂本さんたら。もう、てっきり、坂本さんが藍原さんの恋人かと思いました」
「ああ、それもねぇ。何だかなって感じよねぇ」
…ハハハ。
「本命さんに悪いですよね。本当、びっくりの連続でした。あ、でも、藍原さんのお陰で坂本さんの年齢は解りましたけどね」
本命さん、ね…。
やっぱり一言一句、聞き逃していなかったんだ。そんな嬉しそうな顔して…。やー、今更ながら、女子は恐い。貪欲だもんね。
でも課長も課長よ。坂本さんと遠距離してたのかって…。
信じなくてもいいじゃない?あんな話。
ふぅ。それより、会社で対面する前から知ってたと思われたのが何だか嫌だな。
あれって単なる偶然なのに。だって、あのちょっと前までは全く知らない人なんだから。
なんで選りに選って隣に来ちゃうかな。会社も同じ、更に営業課も同じなんて…。
何だかこれから面倒臭くなりそうなんですけど。