興味があるなら恋をしよう−Ⅰ−

ピンポ〜ン。

「はい?」

誰だろう。

「…坂本です!」

カチャカチャ。え、うわ〜、あ。ドサッ。
ちょ、ちょっとー、…。重い、かも。顔、近い…。

「ちょっと、坂本さん?ゔっ、お酒、飲んでます?」

アルコールの匂いが…。

「うん、少しね~。あ、これ、有難う~」

手には見覚えのある紙バッグ。それは、この際、いい。

「あー、はい。あの…」

「んん?」

「あ、あの…いつまで私の上にいらっしゃるおつもりでしょう?」

「あー、ごめんごめん。藍原ちゃんてさぁ、冷静だねぇ。普通、この状況、暴れない?悲鳴も上げなかったし」

すいませんね、可愛いげも無くて。突然の事で、声が出なかっただけです。それに、いつから藍原ちゃんて、ちゃん呼びですか?

「…暴れるも何も。これでは無理です」

「だよねぇ」

辛うじて上半身は廊下の部分に乗っかっていた。押し倒される形で、上になった坂本さんにガッチリとホールドされていた。これではまず動けない。でしょ?

「はい、よっこらしょっと」

…。

「あの…」

今度は上半身起こされた状態でホールドされている。

「アハハハ。これじゃまだ動けないってね」

「…次は私が押し倒して上になればいいんですかね」

「ハハハ。面白い。…する?いいね藍原ちゃん、面白いよ、ハハハ」

…。

「もう、いいですか?」

…。

「あの、坂本さん?」

…。

「ちょっと?坂本さん?」

「…はぁ…嫌だ。もうちょっとだけ…」

はぁ?…何なんですか?この、酔っ払いもどき。

「坂本さん?そんなに酔って無いですよね?」

…。

「それとも、もの凄〜くお酒に弱い人ですか?」

意識、しっかりしてるでしょ?

「ん〜ん。ばれたか…。流石だ、藍原ちゃん」
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