8歳上のパパ【長期更新停止中】


だけど、それが分かったところで、どうすることもできなくて。


ケータイの番号も変えた一志と、連絡さえもとれなくて……。


ただ、過ぎていく時に身を任せるしかなかった。



好きな人の役にも立てない自分が悔しかった。



――それから、あたしの記憶には、



――美未、別れよ。




一志の、最後の言葉だけが、焼き付いていたんだ。



だから、

もっとしっかりしなきゃって。


一人の人間として、
一人の女性として、


きちんと成長するまでは、恋はできない。



ついこの間まで、そう思っていた。


彼が、現れるまでは――……。






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