8歳上のパパ【長期更新停止中】



――ピンポーン♪

18時になる少し前になり、玄関のチャイムが響く。


ついに、来てしまった。

チャイムの余韻と、心のドキドキが重なって、大きく息を呑み立ち上がる。


そんなあたしの行動を遮ったのはもちろんママで。


「美未待って!ママが出るっ!!」

……なんて、そりゃもう新幹線並みのスピードで玄関へと向かった。


あたしは、何の反応も示さない彼にチラッと視線を向けてから、慌ててその後を追う。


ガチャッ!

「いらっしゃい、一志くんっ!!」


ドアの向こうには、笑顔の一志が立っていた。


「こんばんは。お久しぶりです。
今日はお招きいただいて……」

「もうっ!そんな堅苦しい挨拶はいいから!
さ、上がって上がって!!」

「え?あっ……」


ママに引っ張られ、慌てて靴を脱ぐ一志と目が合い、あたしは手を合わせて口パクで「ごめん」と謝った。

















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