8歳上のパパ【長期更新停止中】
「中嶋さんがさ、それ見て言うんだ。
『澤木!オマエそれ愛妻弁当だろ!この贅沢ヤロウが』
って」
よっぽどその時の中嶋さんが面白かったのか、彼はついにクスクスと笑い出した。
……愛妻弁当。
その響きに、今度は身体中が火照り出す。
だって自分が作ったお弁当がそんなふうに見られてるんだもん。
なんか嬉しい……かも。
そう思ったら、顔の筋肉が緩んでくる。
でも……。
そんな気持ちとは裏腹に、淡く抱いた期待は、すぐに消えてなくなってしまった。