夢を忘れた眠り姫
……あっちの問題は相手の出方次第だから、いつ終結するか分からないし、これはもう専門家の手腕にお任せするしかないと、ある意味開き直れていたのだけれど。

次いで浮上した住み処問題に関しては、自分の力で、しかも早急に結論を出さないといけないものだから、一気にパニック状態になっちゃったんだよね。

連日の努力の成果として、一応今のところ5ヶ所ほど、目ぼしい候補地は見つけている。

といっても本来の希望にがっちりハマっている訳ではなくて、まぁこれくらいの難点なら妥協できなくはないかな、というラインなのだけれど。

間取りが気に入らなかったりやっぱり家賃が若干お高めだったり駅から微妙に遠かったり。

でも、見つからないものはもう仕方がない。

いつまでもないものねだりをしていてもしょうがない。

幸せ荘みたいな物件に巡り会えたのがそもそも奇跡だったのだから。

多少の理想と現実の相違には目をつぶらねば。

それに、一生そこで暮らさなければいけないって訳じゃないだろうし。

いつかはトラブルが解決し、その処理にかかった費用を払い終えられる日が来る。

そうすればその分また貯金に回せるし、お給料も毎年昇給して行くのだから、今度こそ、自分の希望通りの場所に住めるようになるかもしれない。

しかも賃貸ではなく分譲で。
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