夢を忘れた眠り姫
その間に切り干し大根とえのきとしいたけを適当に味付けして炒めたものを小鉢に、帰ってから作っておいた豆腐とワカメのお味噌汁をお椀に盛った。
最後にご飯も温めて、それらをトレイに乗せて貴志さんの元へと運んだ。
「ありがとう」
礼の言葉のあと「いただきます」と唱え、さっそくお箸とお味噌汁の椀に手を伸ばし、口をつけた貴志さんを何となく傍らに立ったまま見守ってしまった。
「……うまい」
「ホントですか?」
ポツリと呟かれた一言に反射的に問いかける。
「うん。きちんと調理されてる、出来立ての温かい料理なんて食べるの久しぶりだから。ああ~、五臓六腑に染み渡る…」
言いながら貴志さんはお椀を置き、今度は小鉢に手を伸ばした。
「ん、こっちも最高」
真剣な表情で頷く貴志さんを見て、思わず「フフ」と笑いを漏らしてしまう。
「こりゃ~、お金を払わないとな」
一瞬冗談で言っているのかと思いきや、貴志さんは更に具体的に話を進めた。
「材料費そのものはもちろんのこと、買い出しや調理の手間もかかってるんだから。それに見合う対価は払わないと」
「え。そ、そんな、いいですよ」
「ダメだよ。受け取って」
「ホント、良いですって」
「いやいや、それじゃ俺の気が済まない」
貴志さんは一旦箸を置き、私を見上げながら言葉を繋いだ。
最後にご飯も温めて、それらをトレイに乗せて貴志さんの元へと運んだ。
「ありがとう」
礼の言葉のあと「いただきます」と唱え、さっそくお箸とお味噌汁の椀に手を伸ばし、口をつけた貴志さんを何となく傍らに立ったまま見守ってしまった。
「……うまい」
「ホントですか?」
ポツリと呟かれた一言に反射的に問いかける。
「うん。きちんと調理されてる、出来立ての温かい料理なんて食べるの久しぶりだから。ああ~、五臓六腑に染み渡る…」
言いながら貴志さんはお椀を置き、今度は小鉢に手を伸ばした。
「ん、こっちも最高」
真剣な表情で頷く貴志さんを見て、思わず「フフ」と笑いを漏らしてしまう。
「こりゃ~、お金を払わないとな」
一瞬冗談で言っているのかと思いきや、貴志さんは更に具体的に話を進めた。
「材料費そのものはもちろんのこと、買い出しや調理の手間もかかってるんだから。それに見合う対価は払わないと」
「え。そ、そんな、いいですよ」
「ダメだよ。受け取って」
「ホント、良いですって」
「いやいや、それじゃ俺の気が済まない」
貴志さんは一旦箸を置き、私を見上げながら言葉を繋いだ。