夢を忘れた眠り姫
「あ、そうなんだ」
「はい。それで家賃が同額では不公平だから、差をつけようって話になったんです」
最初は『何のことやら』と思ったけれど、すぐにその詳細は掴めた。
どうやら貴志さんは今まで誰かとルームシェアをしていて、その相棒さんが、来月どこかへ転勤になってしまうらしい。
「それで、広くて日当たりの良い方を使わせてもらう代わりに俺は7万5千円、相手は5万5千円を負担する事になったんです」
「なるほど。でも、とにかくこれからは全額負担しなくちゃいけなくなるんだろ?かなり厳しい事に変わりはないよな」
「ですよね…。でも、すごく便利な場所で、しかも会社まで乗り換えなしで来られますから。今さらあんな好条件の住み処を手離したくなくて」
しかし貴志さんは引っ越しはしたくない、と。
そりゃそうだよね。
山手線沿線で駅まで徒歩7分で会社まで乗り換えなしだなんて。
……すっごくすっごく、魅力的だよね。
しかも相棒の方はそんな所に今まで5万5千円で住んでいたなんて…。
考えを巡らせているうちに、私の脈拍数はどんどん加速していった。
「それに引っ越しにも金がかかりますからね。だから何とか新しい同居人を探す方向で考えてるんですよ。今、知り合いの何人かに打診してて…」
「んー、でもなぁ。そんな簡単に見つかるかね?」
青柳さんは腕を組みつつ唸った。
「はい。それで家賃が同額では不公平だから、差をつけようって話になったんです」
最初は『何のことやら』と思ったけれど、すぐにその詳細は掴めた。
どうやら貴志さんは今まで誰かとルームシェアをしていて、その相棒さんが、来月どこかへ転勤になってしまうらしい。
「それで、広くて日当たりの良い方を使わせてもらう代わりに俺は7万5千円、相手は5万5千円を負担する事になったんです」
「なるほど。でも、とにかくこれからは全額負担しなくちゃいけなくなるんだろ?かなり厳しい事に変わりはないよな」
「ですよね…。でも、すごく便利な場所で、しかも会社まで乗り換えなしで来られますから。今さらあんな好条件の住み処を手離したくなくて」
しかし貴志さんは引っ越しはしたくない、と。
そりゃそうだよね。
山手線沿線で駅まで徒歩7分で会社まで乗り換えなしだなんて。
……すっごくすっごく、魅力的だよね。
しかも相棒の方はそんな所に今まで5万5千円で住んでいたなんて…。
考えを巡らせているうちに、私の脈拍数はどんどん加速していった。
「それに引っ越しにも金がかかりますからね。だから何とか新しい同居人を探す方向で考えてるんですよ。今、知り合いの何人かに打診してて…」
「んー、でもなぁ。そんな簡単に見つかるかね?」
青柳さんは腕を組みつつ唸った。