夢を忘れた眠り姫
私はさっそく自分の考えをベンさんに伝えた。


「ああ、そういうとこなら確かに好都合だな。そんじゃ、明日さっそく対戦といくか。煩わしい事はとっとと終わらせたいだろ?」

「……はい」

「ちなみにそこの営業時間、そして定休日は何曜日?」

「あ、えっと…」

「11時から22時、休みは日曜日みたいですよ」


私が『そういやどうなってるんだろ?』と考え込んでいると、貴志さんが正解を発表してくれた。


「入口付近にも貼り紙がしてあるけど、以前マスターが常連さんとその話をしてたんですよ。オフィス街の中にあるから、日曜日に営業してもあまり客は入らないよねって。ちなみに、マスター自身は週に二日も休んだら体が鈍るから、あえて土曜日だけは開けてるそうです」

「あ、そうだったんですね」

「了解。じゃ、待ち合わせ場所はそこで問題ないな」


言いながら、ベンさんはテーブルの端に寄せてあった探偵の名刺を手に取った。


「え~っと。『藍沢探偵事務所』の『藍沢太郎』だから、その男自身が代表ってことだよな」

「ですね」

「そいつと電話で話すのは嫌だろ?だから呼び出しの連絡は、このケータイのメアド宛にするか。俺が文面を考えるから、その通りに作成して送ってくれ。あ、送信した方はもちろん、レスポンスもちゃんと保存しておいてな」

「分かりました」
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