夢を忘れた眠り姫
「両親を突如襲った事故の衝撃はすさまじく、二人はほぼ即死状態だったそうです。だけど病院のお医者さん経由で聞いた救急隊員さんの話によると、父と母はひしゃげた車内で、手と手を握りあって息絶えていたそうです。突然の出来事に、きっと二人は自分達の身に何が起こったのか、完全には把握しきれていなかったと思います。それでも、急速に薄れて行く意識の中、最後の力を振り絞って、お互いがお互いの身を案じて、必死に手を伸ばしたんだと思います」
『きっとお前の男の趣味は母親に似て最悪だろうからな。貧乏クジを引かぬよう、私が導いてやろう』
「そんな父を、真実の愛で結ばれた二人を愚弄するなんて。私には許せませんでした。それまで溜めに溜めていた鬱憤がとうとう爆発しました」
『お父さんとお母さんを侮辱しないで!』
「初めて声を荒げた私を見て、彼は目を丸くしていました」
『あなたなんか、私の家族じゃない!もう二度とここには来ません!』
「そう宣言して祖父の屋敷を飛び出し、宣言通り二度とそこには行きませんでした。それでも性懲りもなくあちらから連絡があり、ひたすら無視していたのですが、日に日にその頻度が増え、最終的には凄まじい数の着信が入るようになり、完全に決別する意志を見せつけなくてはダメだと決意し、以前から知り合いだったベンさんに仲介を頼んだのです」
『きっとお前の男の趣味は母親に似て最悪だろうからな。貧乏クジを引かぬよう、私が導いてやろう』
「そんな父を、真実の愛で結ばれた二人を愚弄するなんて。私には許せませんでした。それまで溜めに溜めていた鬱憤がとうとう爆発しました」
『お父さんとお母さんを侮辱しないで!』
「初めて声を荒げた私を見て、彼は目を丸くしていました」
『あなたなんか、私の家族じゃない!もう二度とここには来ません!』
「そう宣言して祖父の屋敷を飛び出し、宣言通り二度とそこには行きませんでした。それでも性懲りもなくあちらから連絡があり、ひたすら無視していたのですが、日に日にその頻度が増え、最終的には凄まじい数の着信が入るようになり、完全に決別する意志を見せつけなくてはダメだと決意し、以前から知り合いだったベンさんに仲介を頼んだのです」