夢を忘れた眠り姫
注文を取りに来たウエイトレスさんに私と同じく「コーヒー」と告げた後、改めて視線を合わせて来る。
「さっそくだけど…。まずは、今住んでいる物件についてザッと説明させてもらう」
「はい」
そこで貴志さんは自分の右隣に置いていた鞄から手帳を取り出し、メモのページにアパートの住所、最寄り駅からの簡単な経路、間取り等をさらさらと書き込み、それを私に向けてから詳細の説明に入った。
「うわー。やっぱり最高に良いお部屋ですよねー」
一通り説明を聞いたあと、思わず感嘆のため息を漏らす。
ここに5万5千円で住めるかもしれないなんて…。
「それで、複数人での同居自体は別に禁止されてはいないんだけど、その構成が変わる場合は必ず報告し、契約書も書き直さなくちゃいけないんだ。だから、一緒に不動産屋に行ってもらう事になるけどそれでも良い?」
「はい、もちろんです!」
一から物件を探す事に比べたら、そんなの大した手間じゃありませんよっと。
「それで…。肝心の条件というのは一体何なんでしょうか?」
話が一段落し、ちょっと前に運ばれて来ていたコーヒーを貴志さんがブラックのまま口に含んで飲み下した所で私は核心に触れた。
彼は一瞬の間を置いてから静かに言葉を発する。
「……同棲しているというシチュエーションを活かして、恋人のふりをしてもらいたいんだけど…」
「さっそくだけど…。まずは、今住んでいる物件についてザッと説明させてもらう」
「はい」
そこで貴志さんは自分の右隣に置いていた鞄から手帳を取り出し、メモのページにアパートの住所、最寄り駅からの簡単な経路、間取り等をさらさらと書き込み、それを私に向けてから詳細の説明に入った。
「うわー。やっぱり最高に良いお部屋ですよねー」
一通り説明を聞いたあと、思わず感嘆のため息を漏らす。
ここに5万5千円で住めるかもしれないなんて…。
「それで、複数人での同居自体は別に禁止されてはいないんだけど、その構成が変わる場合は必ず報告し、契約書も書き直さなくちゃいけないんだ。だから、一緒に不動産屋に行ってもらう事になるけどそれでも良い?」
「はい、もちろんです!」
一から物件を探す事に比べたら、そんなの大した手間じゃありませんよっと。
「それで…。肝心の条件というのは一体何なんでしょうか?」
話が一段落し、ちょっと前に運ばれて来ていたコーヒーを貴志さんがブラックのまま口に含んで飲み下した所で私は核心に触れた。
彼は一瞬の間を置いてから静かに言葉を発する。
「……同棲しているというシチュエーションを活かして、恋人のふりをしてもらいたいんだけど…」