夢を忘れた眠り姫
「本日はよろしくお願いいたします」
「奥に喫茶ルームがあるの。そこに移動しましょう」
私の言葉は清々しく無視し、貴志さんだけを見ながらそう言葉を発すると、母親はさっさと歩き出した。
私と貴志さんは無言でその後に続く。
ほどなくして喫茶店にたどり着き、レジ付近に待機していた店員さんに、ホテルの中庭が見渡せる窓際の席へと案内された。
私と貴志さんが横並びに、そして彼の対面の席に母親が腰掛け、コーヒーを3つ注文し、店員が立ち去った所で、彼女は今度はしっかり私に向き合い言葉を発した。
「あなたが真守とお付き合いしているお嬢さんなのね。永井夢実さん、だったかしら?」
「はい…」
「同じ部署の後輩だそうで。あの会社に入れるくらいの頭はあるって事だけど、入社して一年目で、早々に男をたぶらかすだなんてねぇ…」
「失礼な事を言うな」
さっそくの攻撃に、思わず固まってしまった私の代わりに貴志さんがすかさず対応した。
「俺の方から好きになって、何ヵ月もかけてアプローチして、ようやく交際をOKしてもらえたって言っただろ。振られたらどうしてくれる」
そのセリフに思わず顔が熱くなった。
貴志さんにあらかじめ聞かされていた設定だったけれど、いざこうして第三者に向けて発言している様子を目の当たりにすると、なかなかこっ恥ずかしいものがある。
「奥に喫茶ルームがあるの。そこに移動しましょう」
私の言葉は清々しく無視し、貴志さんだけを見ながらそう言葉を発すると、母親はさっさと歩き出した。
私と貴志さんは無言でその後に続く。
ほどなくして喫茶店にたどり着き、レジ付近に待機していた店員さんに、ホテルの中庭が見渡せる窓際の席へと案内された。
私と貴志さんが横並びに、そして彼の対面の席に母親が腰掛け、コーヒーを3つ注文し、店員が立ち去った所で、彼女は今度はしっかり私に向き合い言葉を発した。
「あなたが真守とお付き合いしているお嬢さんなのね。永井夢実さん、だったかしら?」
「はい…」
「同じ部署の後輩だそうで。あの会社に入れるくらいの頭はあるって事だけど、入社して一年目で、早々に男をたぶらかすだなんてねぇ…」
「失礼な事を言うな」
さっそくの攻撃に、思わず固まってしまった私の代わりに貴志さんがすかさず対応した。
「俺の方から好きになって、何ヵ月もかけてアプローチして、ようやく交際をOKしてもらえたって言っただろ。振られたらどうしてくれる」
そのセリフに思わず顔が熱くなった。
貴志さんにあらかじめ聞かされていた設定だったけれど、いざこうして第三者に向けて発言している様子を目の当たりにすると、なかなかこっ恥ずかしいものがある。