夢を忘れた眠り姫
と、目まぐるしく考えを巡らせている間に、おそらく同じ思考回路であっただろう貴志さんは一足先に決断した。
「皆さんには内緒にしていましたが、実は僕達、付き合っているんです」
「えー!」
……そうだよね。
どちらを優先すべきか天秤にかけたら、この嘘を貫き通す方を選択するに決まってるよね。
「わー。そうだったんだ?永井さん」
「おどろきー!」
「え、ええ」
仕方ない。
私も腹をくくった。
「実はそうなんです」
「それで今日、彼女に僕の母親を紹介することになって…」
貴志さんの言葉に、今さらながらに気付いたように近藤さんと山瀬さんは対面の席にいる母親に視線を向けた。
「あ、真守がいつもお世話になっております」
母親は急いで表情と声音を和やかなものに変えて二人に挨拶する。
「いえいえ。こちらこそ」
「そうですか、貴志さんのお母様ですか」
内心腸が煮えくりかえっているだろうけど、息子の職場の同僚の前でそれを顕にする訳にはいかないと判断したのだろう。
つまり外面は良いということだ。
「お二人は今日は?」
貴志さんはさりげなく話題を変換した。
「あ、私達はここのフルーツピザってやつを食べに来たんだー。すんごく美味しいんだって」
「たまたま雑誌で見かけて心惹かれてさ。永井さん知ってた?」
「い、いえ。知らなかったです」
「皆さんには内緒にしていましたが、実は僕達、付き合っているんです」
「えー!」
……そうだよね。
どちらを優先すべきか天秤にかけたら、この嘘を貫き通す方を選択するに決まってるよね。
「わー。そうだったんだ?永井さん」
「おどろきー!」
「え、ええ」
仕方ない。
私も腹をくくった。
「実はそうなんです」
「それで今日、彼女に僕の母親を紹介することになって…」
貴志さんの言葉に、今さらながらに気付いたように近藤さんと山瀬さんは対面の席にいる母親に視線を向けた。
「あ、真守がいつもお世話になっております」
母親は急いで表情と声音を和やかなものに変えて二人に挨拶する。
「いえいえ。こちらこそ」
「そうですか、貴志さんのお母様ですか」
内心腸が煮えくりかえっているだろうけど、息子の職場の同僚の前でそれを顕にする訳にはいかないと判断したのだろう。
つまり外面は良いということだ。
「お二人は今日は?」
貴志さんはさりげなく話題を変換した。
「あ、私達はここのフルーツピザってやつを食べに来たんだー。すんごく美味しいんだって」
「たまたま雑誌で見かけて心惹かれてさ。永井さん知ってた?」
「い、いえ。知らなかったです」