化学恋愛
6ℓ
昨日少女が来て少し考えた。
他に好きな人ができない限り
この気持ちはずっと
治らないままじゃないか?
だとしたら学校に行って
好きな人を作る方がいい。
だから今日から
学校に行くことにした、

玄関を出ると松木がいた。

「よっ!しーな久しぶり!」

そう言って手を挙げた。

ぴょこん

松木の後ろから顔が出てきた。
出てきたのはあの少女だった。
俺は玄関を出てすぐ
ダメージを受けた。

「う…」

「おはようなのです。」

そう言って少女は
軽くおじぎをした。

「な、何でいるんだ。」

俺は少女ではなく松木を睨んで
強く言った。
というか少女を睨むとか無理。

「え、家の前にいたからさ」

松木が言った。
そうなると何で俺の家の前に
いるのかが気になるが。
会いたかったような
会いたくなかったような
そんな気持ちを抱えて
朝が始まった。

教室に行くとやはり
クラスのみんなに驚かれた。
1週間も学校に来てなかったのだ
仕方ない事だ。
俺が教室に入ってクラスが
ざわついたのもつかの間の事で
1時間目が過ぎると
俺は1週間前と変わらない
時を過ごす事となった。

俺の頭は相変わらず
少女の事でいっぱいだ。

…ってかいい加減名前知りたいっ
何でずっと少女って
呼んでんだよっ
でも本人に聞くのもなぁ。
てかあの子には
好きな人がいるわけで。

あぁ、なんか悲しくなってきた。
でも名前を聞くくらい
いいよな?
別に好きじゃなくても
名前聞いたりするし!

そんな事を考えているうちに
待ちに待った昼休みになった。

い、いや、まま待ってねぇしっ
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