再現教室~死のリプレイ~
「でも、奏に話しかけられて思ったんだ。あぁ、この子と同じクラスならリンの事は心配ないなって」


「ちょ……ちょっと待ってよ。急にそんな事言われてもわかんないよ! それに、入学式初日に休んだら学校に馴染みにくくなるのは続も同じでしょ!?」


「俺はいいんだ。勉強ができるわけでもないし、適当に高校生活を送るだけなんだから。でも、リンは違う。リンには大きな期待と将来があった」


「そんな……」


「今まで騙しててごめん、奏」


続が辛そうな笑顔を浮かべてあたしを見る。


でも、あたしは何も言えなかった。


リンちゃんや続の事を知ってるようで、実は何も知らなかった。


そんな自分にショクを受けていたのだった……。
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