再現教室~死のリプレイ~
「この《リプレイ》あんたに関係した事でしょ」


そう言うと、千鶴は見る見るうちに目を大きく見開いていった。


「おい、それって同う事だよ」


続があたしの後ろにやってきて、そう聞いてきた。


あたしはさっき考えたことを2人に聞かせた。


今までの《リプレイ》の共通点は千鶴にある可能性が高いと言う事を。


「そんな……! たったそれだけの事であたしを疑ってるの!?」


千鶴が叫び、そして続を見た。


自分を好きな2人が死んでしまったから、今度は続を味方に付けようとしているのがバレバレだ。


「いや、俺は最初からお前が怪しいと思ってたよ」


続の言葉に千鶴が愕然としたように言葉を失った。


「こんな部屋を用意できる人間なんてそういない。金持ちでクラスの事をよく知っている人間じゃないと無理だ。


でも、ここに連れてこられた中でお前だけは……その条件に当てはまってた」


「待って……ちょっと待ってよ!!」


千鶴が叫ぶ。


「あたしが自分でこの部屋を用意して、自分で誘拐されてきたっていうの!? そんな事、あるはずないでしょ!」


「いや……何らかの理由で俺たち5人が邪魔になったんだと考えれば、それも頷けるんだ。


お前は誘拐されたように演技をしていただけなんじゃないか?」
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