雫に溺れて甘く香る
「ありがとう! 今度、工藤さんが人集めたい時には協力するね!」

「私は……そもそも飲み会の幹事やることがないよ」

接待のセッティングならよくするけども。

そんな事を話しながら、着替える彼女に付き合ってロッカールームに向かう。

「私もロッカー支給されてるんだし、何か入れておこうかなぁ」

「そうしなよ。って、工藤さんもロッカーあるんだ?」

「一応。ほとんど外回りだし、事務と違って制服がある訳じゃないから、たまに使うくらい」


営業はスーツが基本。

出社して、ロッカーに寄ってバックを置きに来てもいいけど、ロッカールームと部署のあるフロアは階も違うから、営業先に向かうのにいちいち立ち寄るのも面倒。


「急に誘われた時の洋服入れとけばいいかな?」

今日はクリーム色のパンツスーツだけど、この格好で合コンとか……。

私はキャリア目指しているんです、的な雰囲気を醸し出しそう。

「それはおすすめしないなぁ」

言われて、可愛らしいブラウスに着替えた原さんを振り返る。

「ロッカーに入れっぱなしにしてるとカビ臭くなるよ? 毎日着替え持参するわけにもいかないし」

「さすがに臭い女は嫌だなぁ」

笑いながらロッカールームを出て、他の子たちとも待ち合わせをしている場所に向かった。

集まったメンバーは女の子4人と男の子が4人。

ちょっと小洒落た居酒屋に着くと、小さなお座敷に男女分かれて座った。
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