あなたの「おやすみ」で眠りにつきたい。


その微笑みを見てから、ナースコールで綾音が目を覚ましたことを報告。
しばらくしてやって来た先生から、綾音に診断結果を正式に伝えてもらった。

医師も忙しいのだろう。
かなり事務的な話だったが、綾音は真剣に聞いていた。

「……ひとまず、子供、助かってよかったな」

「心配させてしまって、ごめんなさい」

病室に、綾音と二人、残された。
コンコンと扉がノックされたのは、ちょうどそんな話をしていたとき。

どなた?と不思議そうな表情を綾音は顔に浮かべた。

俺は立ち上がり、扉を開ける。
矢田部長に話を聞いていたけれど、それでも目を開いてしまった。

そこに立っていたのは、我が社の社長。
しかし、その人だけではなく、幾らか気落ちした様子の吉岡さんが共に立っていて、しばらく開いた口がふさがらなかった。

俺が身体を横に避けると、綾音は「あっ」と声をあげたあと絶句した。
当然だ。何せ、我が社の社長と先ほどまで睨み合っていた社長令嬢が並んでいるからだ。



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