運命の恋は健康診断から始まる

「いえ。宗一郎さんが前の奥さんと離婚した理由言おうとしてたけど聞かなかったので。きつい女の人に好かれることしか聞いてないです」


そう言うと宗一郎さんがすごく驚いた顔で私を見る。


だけど、運転中だから危ない。


「わ、そ、宗一郎さん。前向いてください」


慌ててそう言うと宗一郎さんも前を向いてくれてホッとする。


「ごめん。でも、聞かなかったんですか」


急に敬語になる宗一郎さんにちょっと笑ってしまう。


「だって、宗一郎さんが言わない事を他の人の口から聞くのも嫌だし。言われた方も嫌ですよね。言いたくないことだってあるじゃないですか」


私がそう言うと宗一郎さんはチラッと私を見てハアッとため息をつく。


「ダメだ。ちゃんと顔見て話したい。もうちょっとで着くから少し待ってね」


そう言って宗一郎さんが黙ってしまったから、私も黙って前を向いた。


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