運命の恋は健康診断から始まる
待っててって言われたから、待ってた方がいいのかなと思い待っているとその女の人が時々、鋭い視線を私に向けてくる。
その視線に耐えられず目線を反らすと、少し離れたところから私のことを見ている男の人がいることに気付いた。
あの人、知ってる。健診で見かけたことある。
宗一郎さんより少し身長は低いけど、長身といっていいと思う。
短めの黒髪で顔が小さい。形のいい眉に、すっと通った鼻筋に薄い唇。
猫みたいな少しつり目がちの真っ黒な瞳が印象的だった。
かっこいい人だなと思ってたから、印象に残ってる。
だけどなんとなく雰囲気が冷たそうな気がして宗一郎さんと真逆な感じだなと思ってた。
猫みたいな瞳と目が合って、その目がスッと細められたのを見て、なぜだか背筋がゾクリとした。
思わず一歩下がってしまった私の背中を温かいぬくもりが包む。