sweetlove
部活終了後ー

ダイチさんと、みよりに締められた。みっちりと。

理由はちゃんと話した。

納得はいかないみたいだけど、話を合わせてくれることになった。

とりあえず、岬さんに家まで送ってもらった私は改めて、拓斗さんに連絡した。

拓斗さんはすぐに来てくれて、公園で逢う私たち。

私は自分の想いを全部拓斗さんに伝えた。

涙が止まらなかったが。優しく抱き締めて、

「ありがとう」と拓斗さんは言ってくれた。

私はそれだけで嬉しくなった。

拓斗さんは苦しみながら、全力でリハビリに挑んでいる。

そして私はそれをサポートする。

笑顔で毎日送り迎えをしてくれる拓斗さんは、風の噂で私の新恋人になっていた。

複雑そうな顔をしながらも、ダイチさんと、みよりは私たちを見守ってくれている。

紅葉の終わりが近づき私たちに秋を冬の大会に向けてそろそろ本腰を入れ始めるこの頃。

もう何ヵ月だろうか、岬さんと別れ、拓斗さんと付き合うようになったのは…。

やっと、先輩らからの強烈なイジメも無くなって平穏な学生生活が送れるようになったのは…。

でも、どこか物足りない。けど…そんな贅沢言っちゃいけないよね?

自分で選んだことだもの。そう自分に言い聞かせる。

たまに授業を抜け出して、屋上で移り変わる空を眺めたりして。

もうすぐ文化祭がある。ほんとは岬さんと一緒に過ごしたいけど…それだと別れた意味が無くなるので、我慢した。

岬さんは仲良しの同級生たちと過ごすらしい。

私は、迎えに来てくれた拓斗さんにその話をして、一緒に過ごすことにした。

涼も顔を出すと言ってくれていた。


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