熱恋~やさしい海は熱砂の彼方~
だけど――――
「だから、気軽にイエスの返事をすることはできない……」
「…!」
「そして、だからこそ、簡単にノーの返事をすることもできない……」
「――――!!」
「だから、付き合おう」
「え…?」
あたしは、いつものように自分の耳を疑った。
彼が、あたしに対してしてくれる、一つ一つの行動が、あたしには全て夢のような出来事ばかりで……。
だから、ホントのことなのか?って…、現実の出来事なのか?って……、いつもいつも信じられなくて疑ってしまう。
「俺はお前のことをもっと知りたいし、お前にも俺のことをもっと知ってほしい」
「航平くん……」