熱恋~やさしい海は熱砂の彼方~
「あのウエイトレスさんの制服カワイイ♪ でも、みさきのほうがあのヒトよりゼッタイ似合うと思う♪」

「………」

あたしは閉口した。

どうゆう理由で、あたしに呼び出されたのか分かっているのに、この状況で、よくウエイトレスさんの制服のハナシなんかできるな……と、内心呆れながらも、あたしは話を切り出した。

「あ、あのさ……」

「ン?」

「なんで……なんで、あんなウソなんかついたの…?」

「決まってんじゃん♪ なぎさちゃんと比嘉くんが、イイ感じになるのが面白くなかったからだよ♪」

「…っ!!!」

そういうことか…ヤッパそういうことか……。

「みさきが…海乃中学で一番カワイイ喜屋武みさきが、勇気を出してコクったのに、なんでフレれないといけないワケ? そんなのみさきのプライドが許さない」

「みさきちゃんっ…」

どんだけプライドが高いワケ? どんだけ自分のことが好きなワケ? 彼女がここまでのオンナだとは、あたしも思っていなかった。

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