熱恋~やさしい海は熱砂の彼方~

胸が大きいこと以外なにも取り柄がないなんてバカにするのもいいかげんにしろ!と思い、もちろんソイツとはソッコー別れた。そんな相手と真剣に恋愛をしようとしていた…、そういう意味では、あたしはバカなのかもしれないけど。

でも学校の成績はそんなに悪くない。現に、みさきちゃんは中3になってもAカップのブラがカパカパで、少女というよりは少年みたいな胸をしていたし、あたしより胸が小さくてもおバカな女子は、少なくともうちのクラスにはいくらでもいたから、胸の大きさとおバカにはなんのカンケーもないと思う。


「うわぁ、なぎさちゃん、またおっぱい、大っきくなったんじゃないの~?」

せっかく、みんなに隠れるようにコソコソ着替えていたのに、みさきちゃんが大きい声で言うもんだから、あたしは顔から火が出そうなほど恥ずかしかった。

「やわらかくて気持ちよさそぉ~。ねぇ、みさき、触ってもいい?」

「ダメ!」

あたしは即答した。

「減るもんじゃないんだし、いーじゃん、別に。ケチ」

胸が大きいことを指摘されるのは、たとえ相手が同性の女子であってもイヤだった。男子から着替えを見られないための更衣室なのに、同性から着替えを見られてしまっては、そこも安全地帯とはいえそうにない。
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