相良くんはなびかない
「…うわ」
「んー、どうかした?」
相良くんが私を見て、眉間に皺を寄せた。
「顔緩みすぎ、…妖怪かと思った」
相良くんのその直球さ好きよ!
罵倒も力に変わります!
なんてまさかなるわけもなく。
私だっていちおう、女の子なんだけど…。
そんな妖怪みたいな顔してるかな。
あ、でももしかして可愛い妖怪かも?
…いやいや。それは我ながらに自意識過剰すぎる。
せめて人間として見て欲しいよ、相良くん。
「ひどいなあ、もう!」
でも、相良くんからの言葉ならどんな言葉でも受けとめてみせる!