アイ・ミス・ユー
私も自分のデスクに戻って、さっきまでやっていた自身の担当でもあるファブリック部門のポップ作りに励む。
パソコンに向き合いながらも、頭の中で考えるのは今野くんが口走った合コンのこと。
金子が合コンに参加する予定だとか言っていたような。
まぁ、そうだよね。
彼女いないって言うし。
若くて可愛い女の子が来る合コンに食いつかないわけがない。
頬杖をついて、ネットでポップに使えそうな素材を探すもののちっとも見つからない。
ちょっとイライラしながら息をつく。
バカだな、私って。
私も同じように婚活するとか話してたんだし、そこはお互い様じゃない。
いや、お互い様っていう表現も正しくない気がするけど。
主任としての仕事に要領を見出してきて、金子のデスクに書類が山積みになることはほとんど無くなり、販促部全体がうまく回っていることは確かで。
彼をさりげなくサポートしていた私としては嬉しいことだ。
同じ場所で働くと、当然のことながらプライベートなことも垣間見えてくる。
例えば今のように、今野くんの口から合コン話を聞かされることになったり。
そして仕事に集中出来なくなったりして。
どうなってるの、私。
ひとり苦悩してウンウン悩み続けた。