イジワル御曹司と花嫁契約
冷蔵庫には大体のものは揃っていて、材料がなくて何を作ろうかと頭を悩ませることはなかった。


しかも大体がつまみに使えそうな食材ばかりだったのが助かる。


 トマトとモッツァレラのブルスケッタと、真鯛のカルパッチョとズッキーニとパプリカのマリネをささっと作り、男の人が好きそうな塩つくね棒を作っているところで、彰貴が戻ってきた。


 シルクの黒いパジャマを着た彰貴は、ゆっくり寛いでいる雰囲気とは裏腹に高貴な紳士の雰囲気を身に纏っていた。


どんな格好でも彰貴は様になる。


一人暮らしには大きすぎる豪華なこの部屋にいて、まったく違和感がないのだからさすがだ。


 キッチンカウンターに無造作に置かれている出来上がったおつまみに気付いた彰貴は、近寄って覗き込むようにしてそれらを見た。


「凄いな。店で出てくる料理みたいだ」


 彰貴は心から驚いている様子なので、気持ちが良い。
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