イジワル御曹司と花嫁契約
「口を挟むようで申し訳ないのですが、仕事にまで影響を与えているとは思えません。

彼は……そういうタイプではないと思います」


 私を思って仕事に集中できない。


そんな姿は想像できないし、そんな女々しい性格ではないことは、はっきり断言できる。


「私も、驚いているんだよ。

彰貴は私に似て、仕事が第一優先で、仕事のためなら何でも切り捨てられる男だと思っていた。

もちろん、君を思って仕事に集中できないというようなことはない。

確かにそういうタイプではない。

そうではなくて、かつて一度だけ、仕事より君のことを優先した出来事があった」


「え……」


 そんなことがあったの? 


固唾を飲んで、話に耳を傾ける。
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