イジワル御曹司と花嫁契約
内装はまるで王宮のホールのように豪華で、周りを取り囲むように支えるいくつもの大柱には繊細な細工が施してあり、細部まで手の込んだ造りとなっている。


踊っている人達の華やかなドレスの美しさ、そしてお城のように絢爛豪華な会場。


 場違いに萎縮してしまう私でも、あまりに豪華で美しい空間にうっとりとしてしまう。


まるで、おとぎ話の中に入り込んでしまったかのようだった。


こんな世界があるなんて。


 夢見心地で会場を見渡しながらフロア中央に向かって歩いていると、突然音楽が止まった。


会場にいる人達は、何が起きたんだとザワザワと騒ぎ出し、踊っていた人達は困惑して立ち止まっている。


 そして照明がゆっくりと薄暗くなっていき、スポットライトがフロア正面に当てられた。


そこには半円を描く階段の上に、檀上が置かれてあった。


人々を見下ろす位置にあるステージには、まるで王様が座るような立派な椅子があった。


そこに座っていたのは、白いタキシードを着た、まるで王子様のような男の人だった。
< 249 / 280 >

この作品をシェア

pagetop