イジワル御曹司と花嫁契約
 ……なにをやってるんだ、自分は。

なに流されかけてんの。


 後悔で胸がいっぱいになる。


良かった、最後までやらないで。


もしもしていたら、これ以上の後悔で胸が押し潰されるところだった。


 どうしてキスを受け入れてしまったんだろう。


嫌悪感どころか気持ちよさに頭が真っ白になってしまった。


 私って、こんなに軽い女だったんだ。


好きでもない人とキスできるなんて。


 彰貴の顔を見ていたら、このままどうなってもいいと思ってしまった。


胸がきゅうっと締め付けられて、甘美な思いに体を支配されてしまった。


 どうしてしまったんだろう。


こんな気持ちはまるで、私が彰貴に恋をしてしまったみたいじゃないか。


 違う、絶対違う。


断じて違う。


 好きになんて絶対ならない。


これは契約の繋がり。


私的な感情を挟んだらいけないのだ。


 好きじゃない、好きじゃない、好きじゃない。


 
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