未来絵図 ー二人で歩むこれからー 
男たちの変な独占欲

 テーブルには、たくさんの料理が並べられている。パエリア、アボガドとトマトのサラダ、ピザ、スープ、照り焼きチキン、どれも出来立てで、湯気がたっている。

「わぁ!!メチャメチャおいしそう~!私までありがとうございます!」

「隼くん、手作りならなんでもいいって言うから。直ぐできるやつをね。」

 しおりか感激して、写真とりながら騒いでいる。その横を通りすぎ智也は、隼がいるベランダに行き、すぐに、二人で戻ってきた。奈々子はチラリと隼の様子を窺うと、隼は微かに微笑んでくれた様に感じた。

「伊納はワインより酒かなって話をして、スパークリング清酒にしてみた。中々いけるらしい。」

「じゃ~食べようか?」

 四人で食卓をかこみ、乾杯しお祝いは始まった。奈々子と隼は、普通に接し、見た目では何か起きた風には感じ取れない。

「松本さん、これいいですね!はまりそう。」

「飲みやすいな!」

「奈々子さん、これ全部手作りですよね?おれのために、ありがとうございます!!」

 "おれのために"を協調され、智也ら隼をチラッとみると

「今日だけたからな!」

と、焼きもち丸出しで隼の前にあるピザをわざと取り、"奈々子のご飯はいつも美味しい"と隼を見ながら言う。

「松本さん、独占欲つよいと嫌われますよ!」   

 ふたりが、軽くにらみ合いをしていれとき、しおりが話に割って入る。

「もうふたりとも!キャラ違うし!」

 奈々子はそんな3人を笑いながら眺めていた。

「旅行の件だけど、場所ここに決めたんだよ!温泉あって、でも海辺だからバーベキュー出来るしわりかし安くて。」

 智也がパンフレットを見せる。それを3人が覗きこむ。海辺にあるケータリングコテージと書いてあり、山の方から温泉を引っ張っているらしき、大きな露天風呂がコテージにあり、海を見ながら楽しめるのが売りらしい。管理人は近くにいるらしいが、ほぼ無人のプライベートコテージというより、別荘のような感じだ。
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