未来絵図 ー二人で歩むこれからー 


「じゃ、奈々子さん俺のためにありがとうございました。美味しかったです。」

 隼はしおりと玄関に立ち、奈々子にお礼をする。

「また、遊びに来てもいいですか?」

「しおりちゃん。今度は泊まりにおいでよ。」

 奈々子に言われ、しおりはきっぱり"泊まりは遠慮しときます"と苦笑いした。その後、しおりと隼を見送り、部屋に入ったとこで、玄関先にも関わらず抱き締められ、濃厚な舌を絡めるキスをしてきた。

 急なことで、驚くが奈々子はおずおずと下ろしていた手を智也の腰に回す。それを合図かのように、さらに、キスは濃厚さを増していく。

「とも…や、くん。あっ、ん。」

「…奈々子…。」

 玄関先なことを忘れて応じる自分が恥ずかしく、真っ赤な顔をしてるのに、気がつくが、止められない自分もいる。

 そんな葛藤をしている間にも、智也の攻撃はやまない。唇を合わせながらチュニックの裾を両手でめくり、脇腹から徐々に上の方にと手を這わせてくる。

「だめ…。ここ、玄関…。」

 軽く抵抗しても、やめる気配はない。それより快感ばどんどん増していくばかり。智也が背を屈め、奈々子の耳朶を強く吸い上げる。

「あっ…!んっ!はぁ…んん!!」

 一気に予想外のことをされ、一際大きい声を出してしまう。"…奈々子、ここ玄関。"っとクスッ笑われる。奈々子は顔を真っ赤にし、ほっぺたを膨らませ"智也くんが悪いのに。"と、上目使いで訴える。

 目がとろんとし、濃厚なキスと軽く触られただけで、頭の中は、半分は真っ白。理性がやっと、保てている感じで、今、何も言われなかったら、自分から、"はしたないおねだり"をしていたかもしれない。

「奈々子。伊納にハグされただろ?」

「あっうん…。」

「ハグはいいんだけどさ。この服、めっちゃ谷間見えてるぞ。無防備。ちょっと怒ってるんだけど。」

「へっ?谷間…。ええ!!」

 胸元に目をやると、キスマークが目に飛び込んでくる。"ってことは、このたくさんのキスマークも。"一人であたふたしてるのを、智也は、にやりがおでみている。

「ねっ。ここがいい?ベットがいい?お風呂場がいい?」

 服の中にある両手が、胸の一番敏感なとこに触れるか、触れないかをさ迷いながら、イタズラに撫でられる。

「んっ…はぁ。ん。ベット…。」

 それを合図に、智也は手を引いてベットに導く。長い長い夜の始まりだ。
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