未来絵図 ー二人で歩むこれからー 


「ちゃんとはなせた?」

 帰り道ふと、しおりに聞かれた隼は、"ちゃんとフラれてきたよ。ありがとうな。"と伝えた。

「本当に松本さんは、奈々子さんといると、いろいろな顔が見れて、面白いんだけど。」

「松本さんは、独占欲の塊に、性欲旺盛なエロじじいだよ!」

「エロじじい!?」

「奈々子さんの谷間にも、めちゃくちゃキスマークがあった。」

 なにしてんのよ!みたいに、しおりにジロリと睨まれ、"ハグしたときに見えたんだよ。"とバツが悪そうに言う。

「まっ、得したんじゃない?谷間みれて?奈々子さん胸でかいし。」

「あんなにマーキングされたら、逆に妬くって。まぁちょっとは嬉しかったけど…。」

 そんな隼に"まだまだ、諦められない感じね。"と呟き、隼の目をみる。

「私さ。奈々子さんがくれたチャンスだから。コンテスト頑張りたいの。今回のコンテストが私にも転機になると思うから、遠慮はしない。やれるとこまではやりたいから。」

 隼は、じっとしおりを見ている。

「私が選ばれて、ゲストハウスに行くのが私になっても、嫌がらないでよ?」


「まっ、宮崎が選ばれたら、なんも言わないけど。奈々子さんの壁は高いよ?」

「うん、分かってる。」

 ふたりは、そんな会話をしながら、二件目の場所に繰り出した。

 ふたりは奈々子さんを支えてきた同志として、二件目でたくさんの思い出話をした。ふたりの話の中心はいつも奈々子で、これからも、そうかもしれない。

 でも、ふたりの共通の話題は奈々子だけ。だから、しおりは奈々子にもらったチャンスを無駄にしたくない。隼もその気持ちはいたいほどよく分かる。

 ふたりで、ゲストハウスについて語り合った夜だった。
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