未来絵図 ー二人で歩むこれからー
メリークリスマス、merry☆me
世間は色とりどりのネオンに包まれ、何週間も後のクリスマスを先取りしているように華やかで、行き交う人々の表情も晴れやかでどこか浮き足だっている。
隼が最後の月と言うことで、雑貨屋は大繁盛。髭なしサンタになった隼と記念写真とる女性や、気持ちを伝える女性、バレンタインのように女性が押し寄せる。
花屋の縮小も決まり、全員でイベントをするのも最後になるためか、サンタとトナカイコスプレしようと、奈々子以外が乗り気だったため、みんなですることになった。
「まっきー!めっちゃ暖かそう!自分だけ!奈々子さんもそう思いません?」
「ねぇ~。私も着ぐるみが良かったなぁ。」
そう話す奈々子は、赤いベルベット生地の膝上ワンピースを身につけ、プレゼント用のリボンを作っていた。閉店の時間になったが、、雑貨屋にはクリスマスプレゼントを選ぶお客さまで溢れ帰り、みんなで手伝っているところだった。
「奈々子ちゃん~雑誌の投票結果出たよ。」
賑やかに閉店時間の店内に入ってきたのは、やよいさんだった。
明日が、ブライダル雑誌の発売日であったが、ホテルA'Zには前日の今日雑誌が届くことになっていたため、みんな心待ちにしてた。
みんなが集まって来て、雑誌に注目、"せーの!"で雑誌を開く。
「「「あ~やっぱりね!!」」」
しおり、隼、新司の声が重なる。
結果は投票数ダントツで、3つともに奈々子が圧倒的だった。
よく見ると評価欄があり、3人にそれぞれの評価がある。
しおりの作品に対しては、定番だが正統派ウェディングを目指すなら彼女、新司の作品対しては、個性派ウェディングを目指すなら彼をと、正反対の評価であったが、二人とも満足そうであった。
奈々子も、正統派と個性派の二人ならではのウェディングが見ることが出来るのではないかと期待する結果になった。
奈々子の作品に対しては、どんなウェディングも彼女に任せれば可能性のかぎり叶えてくれるオールラウンドスタイルと嬉しい評価を貰った。